【2022 冬】今回はドレスデンから始める旅

GWに久し振りにウィーンを訪ねてまだ半年しか経っていないのに、また行ってきた。マイレッジの有効期限の切れないうちにとか、勤続40年の報奨休暇の消化とか、いろいろ理由は付けてみるけれど、要は我慢出来ずにということ。 とはいえ、今回は、日本に戻った…

2022 春:行きはよいよい、帰りは...

今回の旅行、ウィーンへの往路は羽田のチェックイン時にワクチン接種証明アプリで3回接種の記録を確認されだけで、あとは経由地のロンドンでもウィーンでも何も見せずに済んで拍子抜けした。けれど日本への帰り道はなかなかに大変だった。 まず日本への出発…

2022 春:客の入り具合

ウィーン・フィル博覧強記の知人から「このご時世でそちらのお客さんの入り具合はどうですか?」という質問があった。そう言われるまで余り気にしていなかったが、やはりコロナ禍前とは少し違うのかも知れない。私が比較できるのは前回2017年のGWだが、あの…

2022 春:Spargel! Spargel!! Spargel!!!

今や春から初夏にかけてのこの時期に、ウィーンにやって来る理由のひとつは、明らかにホワイトアスパラガス(ドイツ語でWeißer Spargel)が食べたいがためだ。ひとり旅なので、朝食以外の食事はもっぱらカフェだけれど、ウィーンの老舗カフェは料理も(勿論…

2022 春:ワーグナー「ラインの黄金」(Wiener Staatsoper)

今回の旅の最後は「ラインの黄金(ワーグナー)」。2017年のGWに来た時も「指輪」のチクルスの最中で、「ラインの黄金」と「ワルキューレ」を観ている。今シーズンもこの日が皮切りでチクルスが始まる。 「トリスタンとイゾルデ」の新演出には辟易(というよ…

2022 春:ヨハン・シュトラウス「こうもり」(Wiener Volksoper)

実は、フォルクスオパーでの「こうもり」は2回目。前回は2010年9月。この時は、時差ボケに負けて第3幕で寝落ちてしてしまって、勿体無いことをした。今回は大丈夫。 主演級の3人はオーストリア生まれ。特にソプラノの2人はウィーン生まれなので、それだけで…

2022 春:来シーズンのプログラムブック

この旅の最初のところに「キャンセルする踏ん切りも決行する覚悟もあやふやなままに出て来た」と書いたけれど、それを裏書きするように周りの人間には、ほぼ誰にもこの旅行のことは何も言わなかった。唯一の例外はウィーン・フィルについては博覧強記の知人…

2022 春:ティーレマン/ウィーン・フィル演奏会(Musikverein)

今夜は楽しみにしていたティーレマン/ウィーン・フィルのブルックナー。 同じプログラムで前の土日にマチネがあり(こちらはウィーン・フィル主催の定期演奏会)、今夜は同じプログラムのソワレ(楽友協会主催)。ウィーンフィルの演奏会はエージェントを使…

2022 春:ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」(Wiener Staatsoper)

「トリスタンとイゾルデ」を全編、しかも生で見聞きするのは初めてだ。大体第1幕への前奏曲だけを聞いて、知っているつもりなのが怖い。 主役の2人はともに地元オーストリア生まれ。とにかく質量ともに膨大なそれぞれの役を歌い切ったという感じ。私にはそれ…

2022 春:ウィーン・ジュネスオーケストラ演奏会(Musikverein)

今回のウィーン旅行の幕開けは、ウィーン・ジュネスオーケストラの演奏会。 こちらでチケットをピックアップした時に「あれ?」と思ったのだが、席が平土間の前から4列目の一番右という場所。何と購入控えに席番号が無いのでネゴを諦めたけれど、自分から好…

2022 春:国立劇場連盟ボックスオフィスとアルカディア

ウィーンに着いた翌朝は、ネットで購入したオペラや演奏会のチケットをピックアップするのが私のルーティン。今回はシュターツオパーの演目がふたつ、フォルクスオパーがひとつ、ムジークフェラインの演目がふたつ(ウィーン・ジュネスオーケストラとウィー…

2022 春:5年振りのウィーン

ウィーンに来ている。前回2017年に来た時もGWだったので、コロナ禍を挟んで5年振り。新型コロナもまだ静まっていないし、何よりもウクライナの戦争はまだ収まりを見せていないけれど… 言い訳をすれば、航空券を手配したのは新型コロナが一度収まりを見せた去…

ブログのタイトルを変えました。

ブログのタイトルを変えました。 前のタイトル butcher's log のbutcher(虐殺者)というニックネームはどこぞの大統領にお株を奪われてしまいましたので、NAK's log に改めました。NAKは、Neil Anderson Kocher の略称です。なんてね(^_^;)。

ショスタコーヴィチ 歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人 」(Wiener Staatsoper)

さて、今晩は今回の旅行の最後の公演。ショスタコーヴィチの「ムツェンスク郡のマクベス夫人 」は初めて観る。 スキャンダラスといえば、これほどスキャンダラスな作品もなかなかないだろう。「サロメ」などよりも遥かに。テーマは陰鬱でグロテスクだ。また…

モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」(Wiener Staatsoper)

「指輪」が二夜続いた後に「フィガロ」は、ひと心地着く。やはりワグネリアンにはなれないか? それにしても「フィガロ」の重唱は楽しい。 何と言っても、スザンナ役のヴァレンティナ・ナフォルニータがいい。ほとんどビブラートのない声に透明感があるし、…

ワーグナー 楽劇「ワルキューレ」(Wiener Staatsoper)

確かに「ラインの黄金」は序夜に過ぎないのかも知れない。「ワルキューレ」は俄然面白い。メインキャストの6人が歌い倒す。我らが藤村実穂子も頑張っていたが、特に印象に残ったのは、フンディング役(バス)のAin Angerと、ブリュンヒルデ役(ソプラノ)のP…

ワーグナー 楽劇「ラインの黄金」(Wiener Staatsoper)

今日、明日は「リング」の前半「ラインの黄金」と「ワルキューレ」を二夜続けて上演するという魅力的なスケジュール。チケットがなかなか取れずにやきもきしたが、エージェントに頑張って貰って何とか取れたのは、平土間5列めといういささか身分不相応な席。…

ウィーン・フィル定期演奏会(Musikverein)

さて、今日は夜のオペラの前にウィーンフィルの定期演奏会。 いつもながら、ムジークフェラインの日曜日の朝のコンサートは特別だ。窓があるホールなので、明るくて独特の雰囲気がある。 今回の席はなかなか取れなくてハラハラしたが、上手2階のバルコニー席…

ウィーン、日曜日の朝。

日曜日の朝、ウィーンは快晴。気温は8°だが体感温度は12°あるというから、正に「春うららか」。1年振りのウィーン。思えば、去年のゴールデンウィークのウィーンは小雨混じりで、うすら寒かった。 カフェでゆっくりコーヒーを頂いたら、11時から楽友協会でウ…

トーンキュンストラー管弦楽団演奏会(Musikverein)

ウィーンに到着してから3日目。夕方になってやっと少し青空が見えて来た。夕陽に映えるムジークフェラインが美しい。 ムジークフェラインでの演奏会は、ほぼ2年振り。今回、初めてトーンキュンストラー管弦楽団を聞いた。指揮者は音楽監督の佐渡裕。日本への…

歌劇「カプリッチョ」 (Theater an der Wien)

いつものルーティンで、夕方オペラの前に昼寝を試みるも少しまどろむだけで、ほとんどまともには眠れなかった。 今晩の会場は、Theater an der Wien。ここも7年前のGW以来。あの時はモーツァルトの「ミトリダーテ」だった。今回はR.シュトラウスの「カプリッ…

Café Diglas im Schottenstift

昨夜は10時には寝入ってしまったけれど、夜中の2時に目覚めて、それから再び眠りに就けずに完璧に時差調整に失敗。頭がボーッとしたまま、8時近くになって朝食を摂りに適当なカフェを探しに出た。前日の肌寒さは変わらず、小雨さえパラつく始末。 Googleで出…

久し振りに、春のウィーンへ

実は、今日はもう5月15日。GWにウィーンへ向かったのは2週間前の5月1日。日本に帰ってからも、もう1週間が経つ。GWが明けてすぐに出張となってしまい、戻ったのが昨日(14日)。ブログへのアップはこれからおもむろに取り掛かることにする。(記録の都合上、…

ザルツブルク音楽祭 2015:歌劇「イル・トロヴァトーレ」

昨夜の「イル・トロヴァトーレ」、やはりネトレプコが凄かった。 生は勿論、録音も録画も知らないままに昨夜を迎えたのだけれど、確かに凄い。どんな声も易々と出している様に思えるし、作品の性格もあって迫力が圧倒的だ。その昔し、オイストラフのヴァイオ…

ザルツブルク音楽祭 2015:歌劇「フィデリオ」

当地では、まだこの演目の公演は3回も残っているので、これから観る参考にこのサイトに来た方は、この先をお読みにならない様に。ネタバレ情報がありますので。 それにしても、セットと演出のせいでこれほど興を削がれたのは初めて。 なんと、ザルツブルクの…

ザルツブルク音楽祭 2015:指揮者コンクール ファイナリスト演奏会

さて、指揮者コンクールのファイナリストによる演奏会。 会場はザルツブルク大学の講堂。場所は音楽祭の大劇場の真向いにザルツブルク大学の建物があってその裏手。大学自体は17世紀の創立だし、元の講堂も相当古かったらしいが、今の建物は10年ほどまえに建…

ザルツブルク音楽祭 2015:歌劇「フィガロの結婚」

今回、一番楽しみにしていたのが、この「フィガロ」。 去年の「ドン・ジョバンニ」が面白くて、また今年もダ・ポンテ台本のシリーズで「フィガロ」をやるというので思わず申し込んだ。それが2年続けてのザルツブルク詣出の直接のきっかけでもある。去年の主…

ザルツブルク音楽祭 2015:モーツァルト・マチネ

今回最初の演奏会は、モーツァルテウム管弦楽団の「モーツァルト・マチネ」。会場のモーツァルテウムのホールも初めて訪れた。 かつてのモーツァルテウム音楽院、今はモーツァルテウム財団の建物に隣接するホールはそれほど目立つ建物ではなく、客数も800席…

再びのザルツブルク音楽祭

今年の夏休みも、再びザルツブルク音楽祭見物。去年初めて来て、それが思いの外素晴らしくて「せめて一生のうちにもう一度くらいは」と思っていたけれど、そのもう一度を続けて今年にした。去年はすんなり音楽祭のサイトから直接チケットが取れたので「今年…

ザルツブルク: モーツァルテウム~カラヤン生家~もうひとつのモーツァルト・ハウス

ひとつ追加します。 今回でザルツブルクは3回目だったけれど、初めて訪ねた場所が幾つかある。祝祭劇場はその最たるものだけれど、モーツァルテウム、カラヤンの生家、そしてもうひとつのモーツァルト・ハウス、というのも今回の初物。 もっともそれら目当て…