Thanksgivingが来てから、Christmas だろ?

前回の続き。

で、ヘトヘトになってサンノゼ空港にたどり着いてレンタカーを借りた。レンタカーをスタートさせる時のルーティンは、ミラーの角度をチェックしてラジオ局をセットする。シリコンヴァレーに来た時のお決まりは、クラシック専門局のKDFC(102.1MHz)と、ポピュラー専門局のKOIT(96.5MHz)。特に、KOITは肩が凝らなくていい。で、さっそくダイヤルを合わせるとクリスマスソングが流れている。これがちょっと意外というか心外だった...

KOITは、通常のステーション・コールなら「ケー・オー・アイ・ティー」と呼ばれる訳だが、皆ニックネームで「コイト」と呼ぶ。サンフランシスコ港のそばに立つ観光名所「コイトタワー」(綴りはCoit Tower)に掛けているらしい。キャッチフレーズは "Lite Rock, Less Talk"。LiteとLessで韻を踏んでいるのだろうけど、別にロック系の曲が多い訳じゃなく、いわゆるヘビーなロックとかジャズ以外のポピュラー音楽全般が掛かっている感じ。それも最新のヒット曲は掛からずに、精々新しいのは2〜3年前から古くは70's〜60'sまで平気で掛かっている。つまり「どこかで聞いた曲」がのべつまくなし流れている訳。

このKOITが、Holiday Seasonになるといわゆるクリスマスソングばかりを流す様になる。ステーション・コールにも "The Bay Area's official Christmas Station" なんていう大そうなフレーズが加わる。確かに1日中クリスマスソングしか流さない。僕は「サンフランシスコ・ベイエリア」と呼ばれる地域に合計8年くらい済んだけど、僕にとってクリスマスシーズンの到来を告げてくれるのは、何よりこのラジオ局の衣替えだった。

この「衣替え」は、従来キッチリとThanksgiving Day(10月第4木曜日)の翌日の金曜日だった。これは小売業界のHoliday Seasonのセール開始日と同じ。この期日は、他人を出し抜くのに余念が無いアメリカでも未だに相当キッチリ守られていると思う。(その代わり「金曜日朝5時開店」なんていう凄まじい事になるのだが。)

ところが、今年のKOITのChristmas Stationへの衣替えは、先週の土曜日僕がダラスからサンノゼに着いたら終わっていたのだ。Thanksgiving Dayの前の週なのに。事情は全く知らない。同じ趣向の局が増えたので早めたりしたのかな? でもね、これはちょっとフライングだと思う。個人的には、ひどく興醒め。やっぱりこういうお決まりの「風物詩」の順番って、大事にして貰いたいいんですよね、本当に。

KOIT、贔屓にしていただけにとても残念な出来事でした。ごく個人的なことだけど...