やっぱり高い!

一昨日リクエストを掛けたチケット・エージェントから電話連絡があった。やはり直接買付けは無理だけれど、プレミアムを覚悟すれば取れるだろうとのこと。で、どのくらいの「プレミアム」かというと40ユーロの席が3倍くらいするらしい。40ユーロくらいだと「カテゴリー6」というクラスで、ボックス席の2列目とか、5〜6階の席で、舞台は必ずしもよく見えない。ちょっと考えちゃうね。「トスカ」は観たいけど...

もう20年近く前の話。その頃は仕事でカリフォルニアに住んでいて、休暇でウィーンに行った。今回の様な仕込みは余りせず、結構出たとこ勝負の旅で、オペラのチケットも現地調達。(何しろインターネット時代の前なので) 着いた日は、お昼頃のフライトでウィーンに入り、ホテルにチェックインしてからすぐオペラハウスに行ってみた。少し並んで自分の番になって窓口の係員に「どこか手頃な席が一枚欲しい」といったら「1枚でいいのか?」と聞き返して来た。「そうだ」と答えると「自分個人の席があるので、それを買わないか?」と持ち掛けて来るではないか。席の場所は「ミッテロージェ」。舞台正面の2階席。要は昔は皇帝の席があったという一角ですね。払った金額は現地貨では覚えていないが(まだユーロになっていなかったと思うけど)、邦貨で3000円くらいだったことは覚えている。今では演目によって違いがあるけど、直接買えても200ユーロは下らない。

今から考えれば、窓口の関係者がそんな良い席を自分の為に持っているのも乱暴な話だが、本当にあった話。今でもそんなラッキーな話なんて、あるんだろうか?

その時の演目は、確かワーグナーの「オランド人」だったと思う。少々うろ覚えなのは情け無いが、もっと情け無いのは、上演中半分以上眠ってしまったこと。何しろアメリカからお昼に着いたばかりで、休みも取らずに動き回った後に、食事を取って(おそらくビールなんかも飲んだ筈だ)、それからおもむろにオペラを観に行ったという訳。時差もあるし、寝込まない方が不思議なくらい。実に勿体無いことをした。あの頃はまだ若くて、欲張りだったんですね。

それにしてもどうしようかな?「トスカ」...