ロンドン/ヒースロー空港:中継地にて

今朝、自宅を出て来る時には大いに迷った。出張で悪慣れしているせいか、荷造りはいつも出発当日の朝。今日も今日とて、7時過ぎには家を出なければならないのに、5時に起きておもむろにスーツケースに衣類を詰め始めた。するとそこに「WHOが新型インフルエンザの件で警戒段階をフェーズ4から5に引き上げた」とのニュースが飛び込む。

パンデミック(フェーズ6)の一歩手前ということだから穏やかではない。一方では今回のウィルスはいわゆる「鳥インフルエンザ」とは違い弱毒性だとか、国境閉鎖といった措置はとらず人やモノの流通に敢えて制限を加えるものではないとも伝えている。正直「どうしろって言うんだ!」という気持ち。

これが会社の海外出張なら「全面中止」になっている状況だろう。観光でも、今回はオペラやコンサートが中心だから、果たして予定通り公演されるのか? それに今回は本来のGWに2〜3日休みを足しているので「こんな状況なのにあいつは行ったのか?!」と訝しがられるのではと余計な心配もしてみたり。そんな感じで6時過ぎにはほぼ「中止」に傾きかけたけれど、結局「空港まではいってみよう」と思い直して家を出た。

成田はなんだか閑散としていた。気のせいではないと思う。けれど特別変わった様子も無い。検疫はもっぱら入国時が問題だから出国エリアはあまり関係ないのか。とにかく、飛行機は予定通り正午に成田を離陸。

とここまで機上で書いて、飛行機は予定通り現地時間の16時半頃にロンドン/ヒースロー空港着。

ヒースローも表面的には殆ど変わったところは無い。ただ、空港に降り立って携帯電話を開けてみたら、成田の簡易検査で陽性の日本人乗客が見つかったとのこと。結構な騒ぎになっているんでしょうね。

旅行中に「フェーズ6」とか「移動禁止」などという事態にならなければ良いけれど...

ウィーンへの便は18時過ぎ。ウィーンに降りたつのは、現地時間22時になる予定。長い一日だ。