コンツェルトハウスも、ムジークフェラインも「アン・デア・ウィーン」?


テアター・アン・デア・ウィーン(Theater an der Wien)は「ウィーン川沿いの劇場」という意味。
ウィーン川はドナウ川の支流だが、市街に近づくとコンクリートで底も岸も固められて、途中からは暗渠になってしまっていて、いわば下水路。それでも市立公園の中を流れている部分は川岸が一段下がって遊歩道になっていて、散歩に良い。暗渠になるのは公園の切れるところ。その先を目で追うと、暗渠の上の道端にコンツェルトハウスが見える。

この道はコンツェルトハウスの先で大きく右に曲がり、ムジークフェラインの脇を通り、その先のカールスプラッツの辺りで今度は左に蛇行し、ナッシュマルクト(マーケット)に突き当たる。

テアター・アン・デア・ウィーンはそのナッシュマルクトの向い側に建っている。今辿って来たのは、暗渠になっているウィーン川の川筋。つまり、テアター・アン・デア・ウィーンばかりでなく、コンツェルトハウスも、ムジークフェラインもウィーン川脇に建っているという訳。もっとも、ウィーン川が暗渠になる前に建てられたのはテアター・アン・デア・ウィーンだけだったらしいけど。