ウィーン第1日 #3:市民庭園〜王宮庭園〜シュターツオパー

さてそれから、市民庭園や王宮辺りを散歩しながらシュターツオパーに向かう。

もう何回目か(5回目か?)のウィーンだが、市民庭園を散歩したのは初めて。エリーザベト王妃の彫像があると聞いていたがそれにも初めてお目に掛かる。公園の奥まったところに、前に庭園を従えた随分と立派な造り。まだそこそこに新しい様に見える。20年位前に始めウィーンに来たが、その当時はこんなにスター扱いしていなかった筈だ。やはり最近出来たものか?
◆エリーザベト王妃像の一角

エリーザベトの庭より興味を引かれたのは、グリルパウツァーの像の前に広がる薔薇の庭。リング通りに面した一角に、フランス風に整えられた庭園。実はまだ一つも花を付けていないのだが、その薔薇の木の多さに花が咲いた時(6月頃か?)を思い浮かべるとワクワクする。実は僕は結構薔薇好き。仕事を引退したら、田舎に引っ込んで薔薇作りをしたいなぁ、と考えることがある。
◆グリルパウツァー像の前の庭園:おびただしい薔薇の木々

花と言えば、ウィーンではまだライラック(訂正:マロニエ)の季節らしい。盛りは過ぎている様だが、公園やリング通りのあちこちに白やピンクの花を付けたライラック(訂正:マロニエ)があった。それにしても今日は風が強い。ちょっとした「ライラック(訂正:マロニエ)吹雪」が時折舞う。
◆白とピンクのライラック(訂正:マロニエ)

次のお目当ては、モーツァルト像。実はこれさえ見ていない。勿論、金色のシュトラウス像も。ウィーンで見た唯一の楽聖像は、ムジークフェライン近くのブラームス像だけ。モーツァルト像も市民公園にあった筈と思っていたが、実はそこにはなくて、王宮を挟んで反対側にある王宮庭園の中。ト音記号の花文字の奥にスクッと立って居られます。ちょっとカッコ良すぎる容姿。
モーツァルト像とその後姿(父姉と合奏している例の図ですね)

むしろ王宮庭園で僕の目を引いたのは、少し猫背で寂しげなフランツ・ヨーゼフ皇帝の銅像。妻のエリーザベトの像に比べると、圧倒的に目立たない。名前は判らないが、咲き誇る紫の花の傍に有って余計に寂しげ。

そしてようやくシュターツオパーに到着。午後の「フィデリオ」と8日のフォルクスオパー「メリーウィドウ」のチケットをピックアップする為。オペラハウスの向かって右側にあるボックスオフィスに行ったら、何と閉まっている。新しいオフィスの案内が有って、オペラハウスの反対側、通りを挟んでオペラハウスに隣り合っているビルの一角にそれはあった。シュターツオパーだけでなく国立劇場連盟所属の劇場(シュターツオパー、フォルクスオパー、ブルク劇場)のチケットを全て扱う。看板の感じからすると前は銀行(の支店)でもあった様だ。実際、中ドアの手前にはATMが置いてある。中のカウンターも銀行みたい。とにかく無事にチケットを確保する。
◆ボックスオフィス:表と中ドア

さて、その後はボックスオフィスの丁度裏側にある「シュターツオパー博物館」を覗く。最近出来たのは聞いていたので、どの位のものかと期待していたが、広さはちょっとした博物館のミミュージアムショップ程度。第二次世界大戦後のシュターツオパーの年表が壁にあって所々にその時々に因んだものが展示してあるというもの。指揮者や歌手のメモとか、ポスターとか、マーゴ・フォンテインのバレエシューズだとか、カルロス・クライバーがホレンダー総監督に送った葉書とか... フロアの中央には舞台衣装がオブジェ的に飾られている。展示説明表示はドイツ語だけ。歴代総監督の説明だけは英語と日本語のリーフレットを貰えた。入場料3ユーロ。高いか安いか微妙だな。もう少しドイツ語が判ればありがた味も増しそうだけど。オペラハウスの中に飾っておいてくれればいいのに、というのが正直な感想。
◆シュターツオパー博物館:入口と内部(一部)