2022 春:行きはよいよい、帰りは...

今回の旅行、ウィーンへの往路は羽田のチェックイン時にワクチン接種証明アプリで3回接種の記録を確認されだけで、あとは経由地のロンドンでもウィーンでも何も見せずに済んで拍子抜けした。けれど日本への帰り道はなかなかに大変だった。

まず日本への出発便搭乗前72時間以内のPCR検査での陰性証明書が必要。これについては陽性が出はしまいかと、結構ドキドキしたものの、検査手続き自体は殆ど面倒はなかった。私はStaatsoperからほど近いケルントナー通りに面したFastTestという施設に行った。予め日本から予約をしておいたが、混んでおらずスムーズだった。厚労省のインストラクションでは「任意の証明書ではダメ、厚労省指定の書式に記入して責任者の署名/スタンプ押印が必要」ということで、引き受けて貰えるかどうか不安に思っていたが「あぁ、これですね」という感じで問題無かった。テストは口腔と鼻奥の2か所を綿棒でぬぐって検体採取。その後2時間も経たずにEメールに証明書画像が添付されて連絡が来た。ということで、きわめてスムースに済んだけれど89ユーロという料金は少し...ね。

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◇PCR検査施設のFasTest(ウィーン):ここまでは比較的順調

そのあと、航空会社から案内が来て、MySOSというスマホアプリをダウンロードして、そのアプリで日本到着の16時間前までに以下の作業をする様にとの指示があった。
①質問表回答
②誓約書承認
③ワクチン接種証明書(3回)アップロード
④72時間前PCR検査証明書アップロード
以上は30分も掛からずに終わり、数時間でアプリに審査結果が「合格」との連絡あり。合格だと到着空港(私の場合は羽田)で「ファスト・トラック」が適用されるとのこと。

それでようやく帰路に着けるのだったが、問題はそれからだった。

帰りもロンドン経由だったが、日本を出る少し前にウィーン→ロンドンのフライトがキャンセルになり、替りの便ではロンドンで5時間もの乗継時間が掛かることになると判っていた。実際にはロンドンから羽田へのフライトも1時間近く出発が遅れて、結局ロンドンでは6時間足止め。日本からロンドンへの往路はロシア上空を回避して北極回りだったが、復路は同じくロシア上空を今度は南側に迂回して中央アジアを通過して日本へ向かう。ようやく5月6日の18時頃に羽田に到着。この時点でウィーンのホテルを出てから25時間掛かっていた。

それでも「あとはファスト・トラックだ」と希望を持ったが、さにあらず。まず検疫エリアが混雑しているということで機内で待機を命じられる。飛行機を降りてからは延々と並ばされ、2か所のチェックポイントでスマホアプリの設定確認・内容確認などがあり、ようやくPCR検査(唾液採取)にたどり着く。その結果待ちに1時間近く掛かり、その後にようやく通常の入国審査~荷物ピックアップ~税関を経て到着ロビーに出た。この時には20時20分になっていて、着陸してから2時間20分掛かっていた。

もはや、電車を乗り継いで帰宅する元気が出ずタクシーで帰った。自宅について21時。結局、ウィーンのホテルを出てからほぼ30時間掛かったことになる。本当にヘトヘトになった。

今月中にも水際対策を緩めて海外からの観光客を受け入れるだろう、とのことなので、今の様な検疫措置も簡素化されると思うが、果たしてどうなることやら。