豆のスープ

昨日ホテルの近くのカフェでスープを食べた。

近頃流行りのベーカリーが併設された「ベーカリーカフェ」という趣向。食べたのは Chick Pea Soup というスープ。Chick Pea は日本語では「ヒヨコマメ」というのだそうだ。色と形がヒヨコの頭に似ているところからそういう名前になったという。インド料理にも盛んに使われるそうで 「ダール」というこの豆を使ったカレーは、僕も何度か食べた事がある。ヴェジタリアンには貴重なタンパク源だという。

ダールは丸のままの豆を使うが、昨日のスープは挽き割りというか、粗くみじん切りにして使っている。他でも時々 Split Pea Soup というのを見かけるけれど、あちらは大体緑色の豆を使っているが(グリーンピースかな?)、こちらはちょっと黄土色がかった色合い。

この店は、調べてみたらチェーン店らしいけど「当店の商品は皆いちから店で作っています」と自慢するだけあって、カウンターには丁寧にレシピも出ていた。かいつまんで訳すとこんな感じ。

  • みじん切りのベーコンとハーブを炒めて、香ばしさと香りを引き出す。
  • そこにヒヨコマメを加えて、更にしばらく炒めたらチキンスープを加える。
  • 豆に良く火が通り、滑らかになってきたら出来上がり。

なんだかひどく単純なレシピでしょ。見た目はもさっとした感じで決しておいしそうには見えないが、ハーブのせいか(どういうハーブか判らないが)結構深い味がするし、ベーコンの塩気と香ばしさが効いてなかなかいける。ベーカリーということで付け合わせの柔らかいパンもおいしいし、スモールサイズのスープでランチには丁度いい。それにWiFiもタダで使えるのも有難い。(スターバックスなんか、今でもiTunes 以外は有料の筈だ。)

アメリカには余りおいしいものが無いというけれど、時々こんな風に素朴においしいものもある。こういうのを「小確幸」というんですね、きっと。

Specialty's Bakery and Cafe
3399 Bowers Avenue
Santa Clara, CA 95054
www.specialtys.com

フィレンツェ名物

まだアメリカ出張中。今週、当地は随分と寒い。シリコンヴァレー周辺も朝方は3〜4℃。昼は15℃くらいになるけど、東京より寒いですね。サンフランシスコ湾の北側にあるナパ/ソノマ方面は0℃近くまで下がって、霜が下りているらしい。

それとは全く関係ないけど、先週イタリアンを食べに行く機会があった。品川駅の港南口のビル群の中にある「アロマクラシコ」という店。オフィス・コンプレックスの中にあるせいか、そんなに雰囲気がある訳では無いけれど、逆に過剰な装飾も無く機能的な感じで6人くらいで使える個室も2つあるので、ビジネスには使いやすいだろう。サービスも悪くない。

メニューは前菜/パスタ/主菜を、魚介系/肉系/ベジタリアンのグループから選ぶ仕組み。僕は、前菜にトリュフはあしらったオムレツ、牡蠣のパスタ(タリアッテレだったかな?)、主菜は店の名物だというビステッカをいただいた。オムレツは僕にはチーズが効きすぎていた様で、もう少しあっさりした前菜が良かったかも知れない。牡蠣のパスタは普通においしかった。で、注目すべきはやはり「ビステッカ」。

ビステッカというのはイタリア語でビーフステーキの事らしいけど、フィレンツェの名物「ビステッカ・アラ・フィオレンティーナ」が有名。アメリカで言えばTボーンステーキあたりになるらしいけど、味付けは主に塩胡椒だけの野趣溢れるスタイルが基本らしい。フィレンツェでは地元のギアナ牛を使った物が有名だが、これは僕もフィレンツェでうまいのに巡り会えて未だに覚えている。

この店のは見かけはとても洗練されていて、僕の知っているビステッカの面影は全く無いのだけれど、味付けは塩だけらしくシンプルにいける。ブロックのまま炭火で焼いて、中は赤いまま切り分けてサーブされて来て見た目はレアに見えるけれど、キチンと火が通っていて、回りの香ばしさ加減とのコントラストが楽し い。緑色のソース(レシピを聞きそびれたが、コリアンダーと松の実をすり潰した様な感じ)と粗挽きの胡椒が添えてあったけど、何も付けずにそのままがおいしい。さすがに看板メニューだけの事はあると納得。欲を言えば、小さめのフィレステーキくらいのボリュームだったので、もう少し食べたいくらいだった。

フィレンツェでもうひとつ思い出すのは、ピチというパスタ。太さは讃岐うどんという感じで、やはりそこそこコシがあって、アマトリチャーナやラグーといったソースであえたのがおいしかった。2年前のイタリア旅行はアメリカから行ったが、戻っても探し回ったがそれらしいパスタに巡り会えなかった。強いて言えば、ブカトーニが近い感じがしたけれど、ピチはもっとモチモチ感があった気がする。日本はさすがにグルメ大国で、ネットで調べたら東京にもピチを出す店が何軒かあるらしいので近いうちに試してみたい。

ふぐを食す

この冬初めてのふぐを食す。

まともにふぐを食べた事がないという若い人(部下)が「麻布十番の『小やなぎ』がおいしいらしいですね」と来たので、そういうところはデートで連れて行って貰いなさい、と諭し、今回は今驚異的に増殖している「G品ふぐ」のチェーン店を訪れる。

結果から言えば、コストパフォーマンスは決して悪くはない、と思う。女性2人を含む4人で、コース1人前づつは少し多いかなと思ったので、てっちりx3人前+雑炊4人前にてっさ、ぶつ切り、唐揚げ、焼きふぐを適宜ちりばめ、ワイン1本他飲み物少々で、1人頭6千円を少し上回る程度だから、まあ上出来じゃないか。

てっちりは、IHヒーターに紙なべという趣向。これは食器洗いも大分省けるな、とコスト削減も頭に浮かぶけれど、火力(熱力か?)も十分で大したものです。

店によって趣きも少し違うという話も聴くが、今日行ったところは席が一番奥だったせいもあって落ち着けた。ワインは、ホリデイ・シーズンでもあるし、オーストラリア物のスパークリング・ワインというのを注文したら、「こちらの方がおいしいと思いますので」とイタリア物が出て来た。Supumoniですね。結構おいしく飲めました。

ということでM君、「小やなぎ」は別途報告して下さい。