ワーグナー 楽劇「ワルキューレ」(Wiener Staatsoper)

確かに「ラインの黄金」は序夜に過ぎないのかも知れない。「ワルキューレ」は俄然面白い。メインキャストの6人が歌い倒す。我らが藤村実穂子も頑張っていたが、特に印象に残ったのは、フンディング役(バス)のAin Angerと、ブリュンヒルデ役(ソプラノ)のPetra Lang。

Ain Angerはエストニア出身。長身で姿形も声も迫力がある。経歴を見るとシュターツオパーのアンサンブルメンバーだった所為もあるのか、アンコールの拍手も一番受けていた。ウィーンの公演のキャストを見ていると東欧やバルト三国出身の歌手は多い。

Petra Langは、キャリアの初期はリリック・ソプラノだったが途中でドラマティック・ソプラノに転向し、今やワーグナー歌いとしてバイロイトの常連だという。後から経歴を見て驚いた。とても54歳とは思えない。

終幕のブリュンヒルデが炎に包まれてゆくシーンは、プロジェクション・マッピングの技術が効果を上げている。

2回の休憩を挟んだとはいえ、これだけ濃密な迫力ある舞台を4時間余り観るのは、さすがに疲れた。

Richard Wagner
DIE WALKÜRE

Wiener Staatsoper
01 May 2017 Monday
17:00 - 21:45

Peter Schneider, Conductor
Sven-Eric Bechtolf, Director
Rolf Glittenberg, Set DEsign
Marianne Glittenberg, Costumes

Siegmund, Robert Dean Smith
Hunding, Ain Anger
Wotan, Tomasz Konieczny
Sieglinde, Camilla Nylund
Brünnhilde, Petra Lang
Fricka, Mihoko Fujimura

 

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