演奏会 #1 バレンボイム指揮/シュターツカペレ・ベルリン「マーラー/交響曲第9番」(ムジークフェライン)

Sunday, 3 May 2009
11:00 -
Großer Saal, Musikverein
Staatskapelle Berlin
Daniel Barenboim, Conductor
Gustav Mahler: Symphony No. 9 D-Major

今日はムジークフェラインでシュターツカペレ・ベルリンの演奏会。バレンボイムの指揮でマーラー交響曲第9番。今回の旅行で最初の演奏会。

日曜日朝11時からの演奏会。ムジークフェラインの演奏会は今回で5回目だがそのうち3回はこの時間。このホールは周りに窓があるので昼間の演奏会は明るくて独特の雰囲気がある。そういえばニューイヤーコンサートも昼間だし。いずれにしてもこの雰囲気はとても気持ちが良い。
◆チケットは勿論売切れ!                  ◆席からの眺め 明るいグローサー・ザール

今日の演奏会は前プロも休憩も無く1曲だけ。4楽章全部を通して演奏する。

席は2階席。舞台正面から少し左に寄っているが、ほぼ正面だ。最前列から2列目。舞台が良く見渡せる。

マーラーの交響曲を生で聞くのは意外にチャンスが無くて、正確には2回目。もう20年以上も昔に大学オケの後輩諸君が「千人の交響曲(第8番)」をやるのを聴いたことがあるけれど、プロの演奏会は今回が初めて。

マーラーの交響曲を誰かが森に例えた話を聞いたことがある。森が風に吹かれてそよいだり、激しく嵐に揺さぶられたり、かと思えばどこかで鳥の囀ることが聞こえたり。時には森の外を軍楽隊の通る音も聞こえる。この曲を生で聞いていると、確かにいろいろなところから音が聞こえて来て面白い。この曲はマーラーが死の予感を得て書いたという解説を良く目にしたけれど、音楽自体はむしろ僕には面白くて飽きない。

それにしても、第4楽章のアダージョの音楽は圧倒的だ。これもどこかの解説では必ずしも練り切れていないオーケストレーションだということらしいが、冒頭の弦の響きが相当な迫力で迫って来る。ふと途切れてコントラ・ファゴットのモノローグが入ると思わず苦笑いしてしまうのは元ファゴット吹きゆえ。

ホールの一番後ろの方だけれど、それ故にブレンドされて一番理想的な音になっているんだろう。ソロ楽器もとても良く聞こえる。

こういう曲をムジークフェラインで初めて聴けたのは幸せだ。そういえば、前にもここでシューマンやドボルジャークの交響曲を聴いた時にもCDなどでは良く聞き取れない内声の音の豊かさにハッとさせられたことを思い出す。今更僕が言ってみても仕方ない事だが、本当に素晴らしい響きのするホールだ。